スペースウォーカー [DVD評価]
MOVIE評価(75点)
出演:エフゲニー・ミローノフ、コンスタンチン・ハベンスキー、ブラディミール・イリイン、アレクサンドラ・ウルスヤク、イェレーナ・パノーバ
監督:ドミトリー・キセレフ
時間:136分
2017年(ロシア)
【話題にならないダークホース的良作】
1961年、ソ連の宇宙飛行士ガガーリンが人類初の宇宙飛行を成功させ、「地球は青かった」と言ったのは有名な話だが、その後、1965年に再び宇宙に旅立ち、人類初の宇宙遊泳を成功させた男がいた。その名はアレクセイ・レオーノフ。本作は、そのアレクセイ・レオーノフ本人が監修した実話に基づいたドラマだ。
本作はほとんど無名で、劇場公開もされておらず、全くと言っていいほど話題になっていない映画だが、歴史の秘史と同様、隠れた名作と成り得るドラマだった。実話でありながら、脚色を加えたようなドラマチックなドラマになっており、ハラハラさせられる。序盤は少し冗長かなと思えたものの、ドラマとしての伏線となっているので、これはこれで有りだと思う。
ロシアのジョン・ウー的存在である、ティムール・ベクマンベトフが製作に携わっているので、アクション演出も見応えがある。
ロシア版『ゼロ・グラビティ』とも言える作品だが、それだけでは終わらないところがこの映画の凄いところで、宇宙と地球を舞台にした命ギリギリのサバイバルドラマに仕上がっており、見終わった後、適度の疲労感と達成感が味わえる。しかし本作の肝は、歴史的な偉業を描いた作品というところにあるのではなく、実は男の友情を描いているところにある。ラストに出るエンドテロップが感動的だ。
「ソ連」というとあまり良いイメージがしないが、本作は映画大国となったロシアが製作したハリウッド的な良作だった。
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