メッセージ [DVD評価]

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MOVIE評価(65点)

出演:エイミー・アダムス、ジェレミー・レナー、フォレスト・ウィテカー、マイケル・スタールバーグ
監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
本編:116分
2016年(アメリカ)

【(ヒント)ルイーズは独身だった】

 中国系アメリカ人作家テッド・チャンの小説『あなたの人生の物語』にアレンジを加えて、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が実写映画化。

 物語の骨子は宇宙人との交流を描いたSFドラマだが、人生というものにスポットライトを当てたヒューマンドラマだった。少しトリッキーな映画なので、意味が分からなかったという人もいるかもしれない。

 ネタバレになるので、気になる人は読み飛ばしてください。

 主人公ルイーズは、実はふとした瞬間に未来が垣間見えるという特殊な能力を持った人間であり、ドラマの中でも何度も未来を幻視する。しかし、話の都合上、そのシーンは過去を思い出すようなシーンになっているので、少しややこしい。いろいろと伏線も用意されているので、その伏線を注意して観ていれば、クライマックスのある時点で、その謎が解けるようになっている。しかし話に付いていけない人は、「意味不明」とか「超駄作」とか、難癖を付けるに至る(笑)。

 地球を訪れた宇宙人が「3000年後に地球人に救われる」と予言することからも分かる通り、この宇宙人は時間という概念が地球人とは違っている。未来を見ることができるという意味では、ルイーズと同じ能力を持っている。だからこそ、ルイーズは宇宙人の意図を理解することができた。
 ルイーズは宇宙人に出会う前は、自分が将来、科学者と結婚して子供を産み、その子供が幼くしてガンで亡くなり、夫と離婚することを知っていた。自らの人生の未来に何が起こるか分かってしまうルイーズは、人生を無意味なものだと思っていた。未来が分かる人生に虚無感を抱いていたルイーズだったが、宇宙人との出会いを通じて、未来が分かったとしても人生を生きることには意味があることを悟る。

 本作は、実はそういう哲学的なメッセージを持ったSF映画だったのでした。「意味不明」だった人はもう1度、「ばかうけ」(宇宙船のモデルになったお菓子)でも食べながら見直してください(笑)。

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