キュア 〜禁断の隔離病棟〜 [DVD評価]

CURE.png

MOVIE評価(65点)

出演:デイン・デハーン、ミア・ゴス、ジェイソン・アイザックス
監督:ゴア・ヴァービンスキー
時間:147分
2017年(アメリカ)

【『シャッター・キャッスル』】

 『アメイジング・スパイダーマン2』のデイン・デハーン主演のサスペンス。監督は『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのゴア・ヴァービンスキー。

 ウォールストリートでエリート金融マンとして働いていたロックハートは、療養所に出かけたまま帰らなくなった社長を連れ戻すという命令を受け、単身、スイスに旅立つ。彼が辿り着いた療養所は一度入所すると誰も帰ってこないという謎の施設だった…というストーリー。

 非常に美しい風景と絵作りが印象的な映画だったが、どこかで観た既視感を感じた。ものの数分でその既視感の正体が判明した。それはディカプリオが主演した『シャッター・アイランド』の雰囲気だった。ロックハートを演じているデイン・デハーンもディカプリオにクリソツだし、謎の施設もまんま『シャッター・アイランド』だった。舞台が島ではないので『シャッター・キャッスル』といったところだろうか(笑)。

 2時間30分近くもある長編ながら、時間を気にすることなく見入ってしまったので、映画としてはよくできているのだろうと思う。2時間辺りまでは、どんな種明かしが待っているのか気になって仕方がないので、主人公になった気分でドラマに没頭してしまう。『シャッター・アイランド』はラストまで謎の映画だったが、本作の場合はきちんと種明かしが用意されている。しかし、いくつかの謎や伏線が回収し切れていないので、やはり謎は残ったままというミステリーだった。

 このドラマには、なぜかウナギが登場するのだが、暗示的な象徴として描かれているようにも受け取れた。主人公の抜けた歯がラストでは蘇っていたので、ウナギの存在も含めて一部はロックハートの妄想だったのかもしれない。

 エドガー・アラン・ポーの『アサイラム 監禁病棟と顔のない患者たち』とも少しカブっており、白昼夢的なスリラーが好きな人ならオススメできると思う。

 ドラマの途中までは、「ゲオ先行レンタル作品」始まって以来の傑作か?と思われたが、惜しいと言うか、少し悩ましい。そんな微妙な作品です。

にほんブログ村 映画ブログ 映画DVD・ビデオ鑑賞へ



スポンサーリンク



nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。