スター・ウォーズ/フォースの覚醒 [映画評価]

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MOVIE評価(70点)

出演:デイジー・リドリー、ジョン・ボイエガ、ハリソン・フォード、キャリー・フィッシャー、マーク・ハミル、オスカー・アイザック、アダム・ドライバー、サイモン・ペグ、ヤヤン・ルヒアン、マックス・フォン・シドー
監督:J・J・エイブラムス
本編:136分
2015年(アメリカ)

【新年明けまして『スター・ウォーズ』】

 世界中が待っていたSF映画の金字塔『スター・ウォーズ』の新シリーズ第1弾。

 『ロッキー』シリーズと同じように『スター・ウォーズ』シリーズも時系列に並べてみよう。

 『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977)
 『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980)
 『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983)
 『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』(1999)
 『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』(2002)
 『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』(2005)
そして本作
 『スター・ウォーズ エピソード7/フォースの覚醒』(2015)

 こうやって俯瞰してみると、『ロッキー』シリーズと同じような足跡を辿っていることが分かる。第1作目が上映されたのも同じ頃だし、直前作から10年程度の空白期間があるのも同じだ。『クリード』は最近のリバイバルブームに乗っかっただけかもしれないが、『スター・ウォーズ』の場合は当初から全9作と予告されてきた作品でもあるので、ファンの思い入れも、より強い作品だ。
 その『スター・ウォーズ』の最新作がこれまでと大きく違っているのは、ジョージ・ルーカス監督が降板し監督が変更になったことだろう。その重責を背負ったのは『スター・トレック』シリーズのJ・J・エイブラムス。全世界の『スター・ウォーズ』ファンが彼の手腕と映画の出来映えを固唾を呑んで見守っていたが、案の定、その評価は大きく分かれているようだ。

 Yahoo!映画掲示板でも評価が真っ二つに分かれているので、観るか観ないかを悩んでいる人も多いかもしれない。かくいう私もその1人だったが、なぜこれほど評価が分かれているのかを探ることも兼ねて、映画館に足を運んできた。
 今作は久しぶりにIMAX3Dで鑑賞したのだが、毎回、IMAXで感動するのは最初のIMAXカウントダウン部(→この部分)のみで、映画自体の3Dはあまりインパクトが感じられなかった(笑)。

 さて、気になる結果の方はどうだったのかと言うと、「酷評しているレビュアーの評価もまんざらハズレてもいないかな…」というのが正直な感想だった。『スター・ウォーズ』にちなんで一言で言うなら、「ストーリーにフォースが無かった」これに尽きると思う。

 今作からディズニーが配給しているということで、個人的には逆に期待してもいたのだが、あまりディズニーらしくない映画だった。その理由は「愛」や「夢」というテーマの不足だと言えるだろうか。
 確かに本作は『スター・ウォーズ』という映画に対しての「愛」(拘り)は感じられるのだが、ストーリーの中に「愛」や「夢」が感じられなかった。ハン・ソロとレイアが再会するシーンは少し感動的なシーンだったものの、その他にウルッとくるシーンが全くなかった。マーク・ハミルがラストで笑顔でなかったのもイタイ。
 ヒロイン自体はオーラ(フォース?)を纏っているのだが、ストーリーに深みが無いのでキャストの魅力が活かされていない。そういう意味では、本作よりも『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の方が遥かに「愛」や「夢」が感じられる名作だった。

 どれだけスペクタクルで迫力のあるシーンを盛り込んでも、そこに人の心をとらえる要素が介在していなければ名作とはならない。見せかけだけの感動作ではなく、本当の意味での感動作が作れるか否か、それが多くの映画ファンが新しい『スター・ウォーズ』に期待していたことだったと思うのだが、残念ながら本作にはそこまで人の心を引きつけるだけの吸引力は無かった。細かいセットやキャラクター造形がオタクや子供にはウケても、映画を愛する人々を納得させるには至らなかった。SFアクション映画として観れば、良作には違いないが、残念ながら、一大ブームに火を付けるほどの傑作とは言い難い。

 続くエピソード8はまた監督が変わるそうなので、巻き返しに期待したいと思う。

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