ダークタワー [DVD評価]
MOVIE評価(65点)
出演:イドリス・エルバ、マシュー・マコノヒー、トム・テイラー、キム・スヒョン、フラン・クランツ
監督:ニコライ・アーセル
時間:95分
2017年(アメリカ)
【実体はSF空想西部劇】
スティーブン・キングが30年間にわたって書き続けてきたライフワーク的小説『ダーク・タワー』を実写映画化。
全7作にも及ぶ長編ダーク・ファンタジーを僅か95分で描いているせいか、テンポは非常に早い。それだけ無駄なシーンが無いということなので、眠気を催す暇もなくあっという間にラストまで進む。
内容的には、キングの妄想を描いたSFであり、現実とは異なる中間世界に現実世界の均衡を保っている塔があり、その塔を護る勢力(ガンスリンガー)と破壊しようとする勢力(黒衣の男)の抗争を描いた作品。「黒衣の男」を演じているマシュー・マコノヒーの風貌はまさに悪魔を彷彿とさせる。
少年ローランドは生まれつき特殊な能力を有していて、夢の中でその中間世界を垣間見ることができる。家族や知人にその話をしても誰からもまともには受け取ってもらえず、仕舞いには施設(精神病院)への入院を薦められるローランド。しかし、その施設から迎えに来たスタッフが、実は…という荒唐無稽な設定。
ある意味、本物の霊能者が現実では異端者扱いされるのと似ていると言えるのかもしれない。天才と○○は紙一重と言って、凡人には天才も○○も同じように見えてしまうという、よくある設定のSFファンタジーだとも言えるだろうか。
しかし本作の見所は、そういったメンタルな部分ではなく、ガンアクションにある。「ガンスリンガー」のイドリス・エルバの神技的な拳銃さばきが本作の1番の見所となっている。言わば、SF空想西部劇、それが本作の正しい楽しみ方だろうと思う。
【公式サイト】ダークタワー
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